口腔機能低下症

 人間生きていれば、歳を取ります。若いうちは加齢、歳を取ってからは老化です。

 死ぬまで生きているわけですが、身体の老化は嫌でも20歳から始まります。コレは仕方が無いことです。

 胸腺という組織があります。免疫を司る器官ですが、これも老化によってだんだん力は落ちて、免疫能力も落ちてゆきます。ですので、歳を取るとコロナウイルスに負けたり、癌が増えるたりするわけです。

 耳が遠くなったり、目が老眼になったりするのも40歳ぐらいから気がつくようになります。口の中でもそういった機能の低下は起きています。嚥下(ゴックン)をする筋肉がだんだん力を無くす(衰える)と、ムセが起きやすくなります。

 唾液の分泌量も減少してくるので、口の中が乾燥しやすくなりますし、ゴックンがしにくくなります。舌の筋肉が衰えると滑舌も悪くなります。

 対策ですが、よく噛んで食事を楽しむ、人と欲しゃべる、カラオケに行って大声で歌うのも良いかも、です。

 あまりにも進行する場合は専門家(勉強している歯科医)に相談しましょう。入れ歯を作ったり、トレーニングを指導してもらいましょう。

 誤嚥性肺炎を起こした場合は、摂食嚥下の専門医を受診し、口腔ケアをしっかりしないと再発します。3回再発すると死ぬぞ、と内科医が言ってました。

 リハビリ口腔ケアについては以下もご参照ください。

www.houmonshika.org

 でもね、一番問題あるのは、成長期に成人型嚥下を獲得していない人(乳児型嚥下のままの人)がいることなのよね。つまり、成長期の口腔機能発達不全を放置されてきた人は、舌や咀嚼の筋肉が発達していないので、簡単にオーラルフレイル、口腔機能低下症になりやすいのでです。よって、成長期の口腔機能発達不全にしっかりと取り組む必要があるわけです。